映画

デトロイトメタルシティ

人によっては、DMCの略称のほうがなじみがあるかもしれません。僕は原作の漫画を読んだことが無い状態で鑑賞してきました。原作のイメージにとらわれてしまうと、どうしてもバイアスがかかってしまうので。 という状態での感想。なかなか面白かった。 夢…

崖の上のポニョ

宮崎映画。ハウルは映画館で観なかったので、千と千尋以来の鑑賞。かれこれ7年くらい経つのか。早い。この作品。世間の評価は、いまひとつつかめないままに観にいった。ハウルの時と比べると批判的な意見はない一方で、傑作という話もあまりきかない。実績…

クライマーズ・ハイ

仕事への向き合い方について考えさせられる映画だった。 ・死ぬ気でやり切るくらいのめりこめるものか? ・権謀術数にまどわされず自分自身の思いを込め続け、成し遂げられるか? ・仕事以外の大切な何かをなくしていないか?この映画は「歴史に残る史上最大…

JUNO

「等身大の自分と向き合う」気持になる映画でした。ちょっと飛んだ感じの女子高生が妊娠し、出産していくまでの物語。妊娠したのも、出産までの道のりも、ステレオタイプないまどきの子(をさらに極端にした感じ)なのだけど、自分に降り注ぐできごとを通じ…

ぐるりのこと

あたたかい映画だった。厳しい現実を目の前にしつつも、もがいていくなかで少しずつ前に進んでいく。そういう気持ちを味わうことができる作品だった。 ■変遷していく愛しさ 主人公である夫婦(木村多江とリリーフランキー)の仲むつまじい夫婦の様子がとても…

告発のとき

なんとも複雑な後味の映画だった。 なぜかわからないけど、ノーカントリーと似た印象を受けた。ストーリーや世界観はずいぶんと違うのだけど、なんだが感じが似ている。たぶん、ストーリー・演出・映像の重厚感と、音の少ないなかでみせるつくりが多かったと…

噂のアゲメンに恋をした!

これも面白い映画だった。 色気と下系がけっこうたっぷりと入っていて、苦手な人にはちょっと受け付けにくいかもしれない。 でも、それを補ってあまりあるくらい、しっかりとした物語。 面白いと思ったのは ・いい感じのおバカさ加減のネタ ・魅力的な欠点に…

最高の人生の見つけ方

タイトルのとおり、生きることを考えさせられる映画だった。 人生をまっとうしたと思うにはどうしたらいいか。実際にどうであるかは、そのときを迎えたときにしかわからないと思う。ただ、死ぬまでの時間がわかったとき、本当に真剣に考える・やる機会をえる…

築地魚河岸三代目

いい映画だった。いろんな意味で日本的で、なんかちょっとほっとするし、ほろっとする、やわらかな後味を感じられる作品だった。 印象に残ったこと。 ひとつは、職人文化の風景。何よりも人情とはこういうものという共感が伝わってくる。 すごく荒っぽい立ち…

マンデラの名もなき看守

いろいろなことを感じる映画だった。ネルソン・マンデラが収監されていた頃、当番になっていた看守を主人公にした作品。歴史的な事実として興味深いし、名も無き存在とのエピソードとして、キャッチーな感じもあった。ところが、実際はもっと深いものだった…

マジックアワー

三谷作品の最新作。 この作品もまた評価がわかれそうな気がする。僕自身どう思ったかというと、両面の評価を感じた。 まず、いわゆる三谷作品をイメージしていったところからすると、ちょっと期待とはちがっていた。なんというか、笑いのポイントというかち…

幸せになるための27のドレス

すごいよかった。この映画、好きです。 「幸せって、こうやって掴むことができるんだ」と思える作品。こういう映画をみると、エネルギーが沸いてくる。 映画を観終わったときには、すごくパワフルな印象が残った。日記にもいろいろ書こうと。 でも、こうして…

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

この映画は、何が言いたかったのだろう。あまりぴんとこなかった。 最初は戦争に関していろいろとものいう内容なのかと思っていたので、実際の内容とけっこうずれがあった。それで、この感想につながったのかもしれない。 率直にいってしまうと、「型破りで…

光州5・18

映画です。 http://www.may18.jp/ 韓国の光州事件をもとにして映画化した作品。僕はこの事件のことをまったくわかっていなかった。光州事件といわれても、いつどこで何が起きたのかすら、まったく頭に浮かんでこないくらい。 そして、観終わったときに「こん…

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)

若松孝二監督の作品。 http://wakamatsukoji.org/ 撮影が始まったころ(1年半くらい前)に、この映画を撮っているという話を聞いて、公開されたら見ようと思っていた作品だった。 観終わった感想として最初に浮かんだのは、「すごい」という言葉。 この映画…

さよなら。いつかわかること

自分の大切な人に、悲しい真実を伝えることができるか。 この映画では、8歳と12歳の娘に「母親が亡くなったことを伝える」ことができず、迷い戸惑い苦悩する父親の様子が描かれている。 映画を観ながら「自分がこの立場にあったとき、どうしただろうか?…

譜めくりの女

ちょっとネタバレするので、未見の方はご注意ください。とはいえ、予告編を見れば想像がつく程度に抑えているつもりですので・・・・。 なんとも怖さのある映画だった。でも、それは映画としての出来がとてもよいからこそ味わうことが出来たものだと思う。 この…

つぐない

本音のところは、あまりよくわからなかった。 何を伝えようとしているのか、いまいち伝わってこなかったという感覚が近い。映画の作りがおかしかったわけではない(むしろ、映画的、という雰囲気があるくらい)。でも、入っていけないのだった。 どうしてだ…

ぼくたちと駐在さんの700日戦争

期待を裏切る面白さだった。思ってた以上に、笑えて、感動することができた。 事前にネットの評判をみたときもけっこう評価が高くて 「なんでこの作品がこうなんだろう?」 と感じていた。 こういう印象だった理由はふたつあって ・タイトルがあざとい ・予…

Sweet Rain 死神の精度

最初、観にいくのはやめようと思っていた。予告編はちょっとひっかかりはあったものの、期待とずれ込む気配のほうを強く感じていたので。 でも、ネットの評判が意外とよかったのと、最近本屋大賞を受賞した伊坂幸太郎の作品だということを知ったのもあって、…

うた魂(たま)♪

この作品で印象に残ったものは二つ。 「魂をこめる」と「人を動かす」ということ。ひとつの「魂をこめる」は、すごくわかりやすく描かれているメッセージ。この映画のテーマそのものでもあると思う。 魂をこめるというと、どうしても職人的なこだわりみたい…

ジャンパー

予告編から想像していたのと内容がずれてた。 ただ、ジャンプ(テレポーテーション)の感覚はいい感じ。これだけでこの映画はありだと思う。 ジャンプをする瞬間の「タメ」と「放出」が爽快感につながっていたと思う。特に、ジャンプの連続は観ていてスカッ…

ノーカントリー

すごい。 テレビやら何やらでの前評判が高いから期待値も高くしていったんだけど、そのハードルをなお越えていた。 まず何よりも印象に残ったのは、音。BGMはほとんど入らない。ハリウッド映画なんかだと「いかにして音楽をうまいこと使って、映像とスト…

マイブルーベリーナイツ

こういうロードムービーもあるのだな、という感じだった。 土地を移動する様子をほとんど描かないので、ロードの雰囲気がかなり抑えられているなぁ、というのがその理由。でも、ロードムービーだと思う。傷ついた人が旅に出て、見知らぬ人と出会い、関わり、…

東京少女

ちょっと書くタイミングが遅れてしまった感がありますが。 この映画で、何をしたいのか? この疑問は早々に提示された。 映像の世界に飛び込もうとする人間に当てたメッセージが、すべてなんじゃないかと。特に、この東京少女のシナリオコンクールに飛び込も…

地上5センチの恋心

後味のいい、とても素敵な映画だった。 夫と別離して10年以上経つ年配の女性が、複雑な子供(ゲイの息子とニートの娘)を抱えながらも、一人の小説化が生み出す作品によって力づけられ、ときには迷いながら悩みながらも、毎日を明るく楽しくすごしていく姿…

ガチ☆ボーイ

タイトルと映像だけみると誤解しやすいこの作品。 実は、面白く、せつなく、でもすごくあたたかく、ジーンと感動する映画だった。 記憶障害を持つ主人公が、大学のプロレス同好会にはいるところから物語が始まる。当初は記憶障害であることは隠されていて、…

テラビシアにかける橋

子供の想像力のたくましさ。そして、想像力が、人生における山谷を乗り越えるときに必要な力であることを描いている。 いい映画だと思った。であるからこそ、気になったことが多くなってしまった。 ・展開が不自然 15〜20分くらいのストーリーをつくって…

団塊ボーイズ

団塊世代のおっさんたちが、日常を離れて、さまざまな事情から失ってきたものをふたたび手にする。そんな姿を描いた映画。 アメリカでこの作品がつくられたということは、日本と同じような状況がいろんな国で起きているのかなぁ、と感じた。 若い頃は無茶を…

潜水服は蝶の夢を見る

この作品は、良くも悪くも「フランス映画」的な作品であり、ドキュメント的な映画だ。 この作品を見終わって会場をでたとき、車椅子に座った年配の女性がいた。これまでの感覚とは少し違う印象で、目に写す様子を捉えている自分を感じた。この作品は、生きる…