ザ・ドリームマッチ09 真夏の若手芸人祭り!!

面白かった。
最初に番組の存在を知ったときは、二番煎じというか、二匹目のドジョウというか、あまり期待感がわかなかった。ただ、そうはいっても録画予約の手が止まらないのは、サガなんでしょうか…(^_^;


10日間の準備期間はいい設定だと思う(スケジュールの違いでハンデになってしまう要因ではあるので、正月のときは3時間にしていると思われ)。忙しいとはいえ、期間があるのと無いのとでは、ネタの着想と仕上がりにずいぶんと違いができるものだ。
今回のネタは、いずれも悪くないものだったと思う。この期間設定が効いていたんじゃないだろうか。


以下、印象に残ったコンビについてメモ。


ネタとしていちばんだったのは、最終的に優勝したことや世間的な評価と同じで、NONSTYLE石田とオードリー若林のコンビ。双方の持ちネタを織り込んでのネタではあったが、内容的にはM1に出ていてもおかしくなかったように感じた。持ちネタを外して真剣にネタを作り込んだら、けっこう本気で面白くなりそうという期待が膨らんだ。この企画とは関係ないところでも、ネタをみてみたいと思った。


意外と面白かったのは、ロバート秋山アンガールズ田中。お互いになじまない味とキャラクターを持っている二人という印象だったが、秋山ならではのキャラクターがうまく生きていた。田中が秋山キャラに乗っていった流れは、かなり面白かった。田中の方が気持ち悪さが強いし(^_^


なんともいいにくかったのは、ナイツ塙とオリラジ藤森。ネタはなかなかよかったし、特にオチ(スポットライトを浴びて、在りし日の白黒写真を映す)というのは、かなり面白かった。発想と勇気をたたえたい(^_^
ただ、塙の人間性はいまいち。藤森のツッコミにあれだけストレートにダメだしするところは、ちょっと閉口した。しかも、場を離れて一人になったときのコメントでも同じ姿勢だったので、アドバイスという観点ではなくて、本心そのものだったのだろう。否定するつもりではないのだけど、あの雰囲気を見せられてしまうと、ネタを笑いにくくなるのは確か。これは、このコンビ限定ではなく、ナイツのときもピンのときにも影響すると思う。


驚いたのは、トータルテンボス藤田とオードリー春日。二人ともネタを書かないという致命的な組み合わせだったので、これは危ないだろうと思っていた。ネタを作っている様子も、思いのほか順調に「できた!」なんていってたもんだから、ハードル甘いモードになってしまったのかと思っていた。
ところが、ネタをみていたら笑えた。オーソドックスなネタだったんだけど、普段から磨いている腕と、このネタ用に新たに取り組んだスキルがうまくはまっていた。



といった感じで、予想以上に面白かったのでけっこう満足。もう一回やったら観ると思えるものだった。ただ、こちらの企画については、きちんと10日間を確保して欲しい。期間を短くすると、作り手側が得られる都合のよさに比べると、視聴者側に還元されるものが少ないので。



それにしても、相方のネタをみたあとのコメントが印象に残った。

ひとつは、相方のひさんな姿を喜ぶコメント。いつもは味方でも、いち芸人という立場に戻るとライバルでもある。しかも、いっつも一緒にいるというのは、嫌いな側面も必要以上に把握してしまうものだ。そういう背景があると、すべる相方ほど面白く甘美なものはないのかもしれない(^_^;


もうひとつは、相方の新しい側面を発見すること。わかりやすかったのは、オードリー。若林が春日のネタを観た後に
「9年やってるけど、おばあちゃんキャラができることをはじめて知った」
といっていたこと。
他の相手と取り組むことで、自分では引き出すことができなかった部分を発見できる機会となることもあるのだろう。


相方を変えるというのは、芸人でなくても取り組んでみるのもいいのかもしれない。普段接している相手の良いところとそうでないところを、あらためて見直すとても良い機会になりそう(ただ、その結果がどちらに転ぶかはなんともいえない…(^_^;)。

しかも、相手のこと以上に、自分についてわかることも多そうだ。相手が変わっても同じようにうまくできることと、うまくできなくなってしまうこと、あるいはそれらの逆もあるだろう。

ラインとプロジェクトがそういう関係にあるかもしれないけど、もっとインパクトが強いやり方を見つけたい。「短期決戦な割に、プレッシャーがライン以上にキツイ」みたいな場というのが効きそう。
ちょっと、試してみるか。