ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ

ん〜、この作品は微妙だ。
ネットでの評判をみると、意外と高かったのでいってみたのだけど。


世界観がいまいち伝わってこないのだな。フローズン・タイムも幻想と現実を要り交えたと言う意味で共通しているところがあるのだけど、こっちの方がわかりにくい。なんで戦うことになったのか、とか、世界観にのめりこませるための工夫がよろしくない。
フローズンの場合、ストーリの流れから、そこに引き込まれるように作られている。一方、こちらの作品は、ストーリーの中に突然にこの世界観が繰り広げられ、以降の会話で説明をして納得させようとしているように思った。これでは、ふーんとは思っても入り込むことは難しい。


あと、ストーリーの流れが、「このセリフを使いたいから」という理由で埋め込んでいったような印象も受けた。すごくいいセリフだったわけじゃないのだけど、「このセリフを使いたかったんだろうな」と感じさせるものがいくつかあった。その前段までのシーンが、なんとなく「このセリフのため」に用意されたような感じがしたのだ。だから、作為的・恣意的な感じがしてしまい、のめりにくかったところにもつながっているように思う。


この作品でいちばんよかったのは、関めぐみの芝居。
市原隼人が学校に迎えに来ていたシーン。関めぐみが自転車のカゴにはいっているカバンを触ると、妙にパンパンにつまっていることに気づく。市原が「テストの成績が悪かったから教科書を・・・」という展開につながるシーン。
関めぐみも自分の成績がよくないことをつっこまれたときのセリフの雰囲気がよかった。
「教科書とりにいってっくる」
そういって校舎に戻っていくところ。話し方の芝居がものすごくかわいかった。関めぐみ、芝居うまいなぁ。さすが、昨年の話題作に連発していただけのことはある(鴨とアヒルのこいんロッカー、彩恋、等々)