第3世代コミュニケーション

今日、新宿から帰りの電車で、ふと思い浮かんだ。今のコミュニケーションは、第2世代。そういう理屈が世の中にあるのかどうかはわからないけど、とりあえず思いつきレベルで。

世代のポイントは「言語を使用しているか否か」ということ。現代のコミュニケーションの本質は、基本的に言語にある。もちろん、ノンバーバル(だったか?)コミュニケーションは存在している。でも、これはおそらく二つの意味合いになる。

ひとつは、言語によるコミュニケーションの補完というもの。言葉では伝えきれないものであったり、言葉をより効果的にするためのもの。これは対話ではなく文書であれば、文字の装飾や媒体に相当する。
もうひとつは、第1世代からの継承。大昔にまで戻ると、言語が存在しなかった時代があるはず。とはいえ、この時代であっても、少なからずコミュニティは存在したはず(つがいや親子といった関係もコミュニティ)。とすると、何かしらの意思疎通をしていた方法がある。おそらく、それが、言葉の補完を目的としない「言葉以外のコミュニケーション」として現代でも使われているものだと思う。

※とはいえ、現代では失われてしまった「大昔特有のコミュニケーション」はあったかもしれない。ここはなんともいえないのだが、今のところ「なかった」と想定しておく。正直、何があったのかわからないし・・・(^_^;



では、タイトルにした第3世代とは何を意図しているのか。

思い浮かびやすいのは、インターネット等の技術革新に伴って生まれたコミュニケーション。よくある「コミュニケーションの進化」とか「革命」というのは、このあたりを指しているように思う。これはこれで正しい。ただ、僕が思い浮かんだ第3世代の意図と比べると、いくつか足りない。


ネットが生み出したのは「物理的な距離の壁を乗り越える方法」だと思う。電話線の延長に近いかもしれない(1対1の双方向から比べると、膨大に入り組んだつながりがあるので、延長というと甘く見すぎているか)。この時点で、それまでのコミュニケーションとは位置づけや意味合いが、一段階変わった。


第3世代に向かって不足していると思ったのは、以下のふたつ。
ひとつは、時間を乗り越えること。もうひとつは、言葉を乗り越えること。


時間を乗り越えるとは何を指しているのか。頭に浮かんだのは3つの要素。

 ・伝達にかかる時間差
 ・活動に伴う時刻差
 ・存在時点を定める時代差

これらのすべて(場合によっては一部は残る)を解消していること。

前者の二つについては、今のコミュニケーションでも解消されているような気がしないでもない。でも、実際のところは「今の技術で対応されている内容に、人間側が合わせて行動している」という状態なんじゃないかと思う。

最後の「時代差」については、単純に思い浮かぶイメージからすると、今の科学技術では到底達成できなさそうな気もする。相対性理論やら何やら関連する言葉は思い浮かぶけど、おそらくコミュニケーションとして成立させるための直接的な解ではないと思う。
では、解消できないのかというと、そういう感覚でもない。「時代差」という言葉から見つめる先のイメージについて、捉え方が正しくないのだと思う。「時代差解消=タイムマシン」ではない世界があるのだろう、と。今の時点ではあまり答えらしきものは見えてないのだけど、なんとなく感触としてもっている。



次に、言葉を乗り越えるということ。
おそらく、こちらのほうが「第3世代」の本質に近いと思う。なにしろ、(自分のイメージした)第2世代の根幹が「言葉」なので、それを乗り越えた手段を持ちえていないとおかしい。もうちょっというと、このあたりを持っていることと、時間を乗り越える手段とは、ある程度以上連動するような気もしている。

とはいえ、こちらもいまひとつ答えとなりそうなもののイメージはわいてない。
なんとなく頭にあるのは、神経回路・電気信号や脳波に関する研究。頭で考えたことが、具体的に何を伝えようとしているのかを分析しているもの。今のところ、障害を負った体の一部を機会で補うことや、ゲーム等の新しいユーザ・インターフェースとして実現が進んでいる。

では、これが発展して「(何かしらの形で)信号を通じて、お互いの考えていることがやりとりできること」が第3世代かというと、そうでもない。この「考えていること」というのを、どのように捉えるかが最大のネック。

現代のコミュニケーション(というか、僕の思い浮かぶ範囲)では、「考えること」は、ほぼ必ず言語を使用することと一致している。言葉を使わずに思考をすること(特に、目の前に起きる具体的な事象ではなく、それを抽象化・概念化していくこと)は、たぶん不可能。代替する方法がわからない。

で、第3世代というのは、ここに何かしら新しい要素が加わっているものなんじゃないかと。


ひょっとしたら、「五感」の視点では発見されていない神経要素が関係してくるのかもしれない。





とまあ、こんな感じのことを電車に乗りながら、ふと考えたのだった。完全に思いつきのレベルなので、あまり突っ込まれても答えられません(ここに書いたことは、僕の頭にあること以外何も調べていないので、正しさについても保証されません・・・(^_^;)。


とはいえ、完全な第3世代は狙えないものの、これから新しいサービスを考えるにあたっては、最大の要素がコミュニケーションにあると思っている。最近見聞きした情報を通じて、少しばかり確信の度合いが高まった(とはいえ、まだまだ全体からするとわずかです)。

これからいろいろと考えていくと思います。ということで、似たようなことを考えていた人がいたら、ぜひ何かしらコメントをお願いします(^_^