切ない

人間の感情と言うのはなかなか複雑なもので。

一回終わったもの。あきらめたほうがいいもの。もう、そんな段階ですらない(忘れられ
ている)もの。
わかってはいるのだけど、でも、自分の頭から、感情から、切り離すことができない。

自分が好きな相手から、うとましい存在として見られている、そう感じられる瞬間に遭遇するたびに、胸が苦しくなる。
自分と接する機会をもたない。コミュニケーションをとろうとこちらからとりかかってみても、一切反応しない。そうなりそうな場面にでくわさないように行動される。
かつ、自分のいない場面では、いつもと同じように過ごしている。そんなときには、それさえ「いつも以上に」「自分以外の人には必要以上に」やさしく接し、幸せを感じるようにすごしているとさえ思えてくる。

それを見ると「自分が関わらないからそうなのか」と思えてくる。
自己嫌悪。
このサイクルがいつまでもやまない。


あの笑顔や優しい声、元気なふるまいを見るたびに、自分も喜びを感じる。
でも、それは自分が接することでは、決して得られることがない。それを与えることもできない。
この矛盾。


手っ取り早く抜けるのは、ちがう相手を見つけることだ。
幸せにしたい相手、喜ばせたい相手。


でも、そんな簡単に割り切れない。
それは、たぶんに自分の未熟さが要因となっているとは思う。
過去の実績によりかかろうとしているだけなのかもしれない。

少なくともどこかしらに、まだ本気で思っているから。
そこから抜けられない自分を小さく、幼く思う。

でも、一方で、それだけ人を思う機会を得たことを感謝する。

できるだけ幸せな形で、この状況を解消したい